好かれる広告とは?ヤフー主催のマーケティングサミットにTikTokが登壇

2019年5月17日(金)、ヤフージャパンが主催する『Yahoo! JAPAN MARKETING SUMMIT 2019』が開催され、ByteDance X Design Center の鈴木 瑛が登壇しました。

サミットは三部構成となっており、クリエイティブ、メディア、プランニングの視点から、各分野に身を置くパネリストたちがディスカッションするというもの。

“マーケティングを疑う”というテーマの通り、現在進行系で変わり続けるマーケティングの常識について鋭い観点で議論が交わされました。

時代によって変わりゆく広告の存在について

X Design Center の鈴木が登壇したのは、第一部のクリエイティブについてのディスカッション。

鈴木の他にパネリストとして登壇されたのは以下の方々でした。

●パネリスト:
明石 ガクト氏(ワンメディア株式会社 代表取締役/CEO)
朴 正義氏(株式会社バスキュール 代表取締役)
渡辺 裕介氏(CHOCOLATE Inc. 代表取締役)
●モデレーター:
井上 大輔氏(ヤフー株式会社メディアカンパニーマーケティングソリューションズ統括本部マーケティング本部長)

 

まずはモデレーターの井上氏が、「昭和の時代は広告を楽しく見ていたのに、平成になると広告は嫌われ者に。このディスカッションでは”好かれる広告”についてお話していきたい」と本ディスカッションの概要を説明。

この記事では、時代に則した新たなクリエイティブを模索する、豪華パネリストが一堂に会した会場の様子をお届けします。

平成は広告が嫌われ者になった時代

昔の広告には”満ち足りない”を補う役割があった

ディスカッションの前に、まずは”広告が嫌われ者になってしまった理由”についての議論に。

これについて鈴木は、昔から変わらない理屈として「広告が嫌われるようになったというより、消費者にとって役に立たない・興味を引かないものが無視されている」と語りました。

昔はモノや情報が満ち足りていなかったがゆえに、そのニーズにメッセージを投げかける広告の有用性が保たれていました。しかし、いたるところにモノや情報が溢れ返っている現代社会では、ターゲットの”困りごと”にアプローチする旧来型のマーケティング手法が通用しなくなってきているのです。

「例えば、冷蔵庫が普及していなかった時代に、冷蔵庫を持っていたら便利だよねというのはすごくシンプルで分かりやすいですよね。でも、すでに持っている人々に対して、より良い冷蔵庫を売るというのは難しい。」

言い換えれば、広告それ自体に問題があるというよりも、消費者目線で見たときに、基本的には彼らが現在の生活に満足してしまっているという現状があるのです。

さらに、現代の広告が未だに企業からの一方通行なメッセージであるという指摘や、ネットの普及で情報の絶対量が増えたことによって情報の価値が相対的に下がったことなど、鋭い意見が飛び交いモデレーターと会場を唸らせていました。

広告の模倣性

“双方向性でない一方通行な広告”という意味では、昭和の時代のTVCMにも同じことが言えるはずです。それが人々に受け入れられていた理由のひとつとして、“模倣性”という性質があります。

この模倣性と、SNSとしてのTikTokの特徴にまたがる共通点を、鈴木は「昔は面白いもの(CM)を見たら学校などで皆が真似をする。現代の若者はそれを、TikTokなどのSNSでいち早く共有する傾向がある」と述べました。

好かれる広告とは?

細分化する趣味嗜好を如何に捉えることができるか

会場の雰囲気もあたたまってきたところで、いよいよ話題は”好かれる広告”へ。

昭和では人々がマスという大きなくくりに属していたのに対し、現代社会では趣味嗜好が多様化したことで、それに応じた小さなクラスタが無数に存在しています。

鈴木は「これからの時代の広告手法に必要なのは、消費者の心情や生活背景といったコンテクストをより深く理解し、そうした小さなクラスタに如何にメッセージを届けるか」だといいます。

例えば、株式会社バスキュールが提唱する、様々なデータをユーザーの体験へと変換するプロジェクトである”データテインメント”という概念があります。

朴氏によれば、「最新のテクノロジーを使ったデータテインメントを使えば、コンテクストの解像度を上げていくための手助けになるかもしれない」とのこと。

「今まさに水を飲もうとしている瞬間の人に対して、何かできるような時代になってくるんじゃないかと思います。」

こうした、データの利用と消費者へ体験の最適化はTikTokでもおなじみのものです。

これに関して鈴木は、「我々の場合、国や性別などのデモグラフィックなデータに応じて、ユーザーに最適なコンテンツを届けています。ユーザーが能動的にデータを集めない時代になってきている中で、TikTokのプラットフォームの面白みは、受動的に自分に必要なものを集めてくれるキュレート機能にあると思います」とTikTokの強みを説明しました。

コンテンツの面白さはクリエイターの熱量で決まる

“好かれるコンテンツ”について、如何にコンテクストの理解を深めるかという議論があった中で、渡辺氏は「面白いコンテンツというのは、マーケティング視点で作られた場合ではなく、クリエイターを取り巻く熱量(=業)が人々の心を動かしたときに生まれるもの」だと言います。

「映画『ボヘミアン・ラプソディ』を例に取れば、マーケティングの観点で見れば、あそこまで大ヒットコンテンツになるなんて思いもしないはずなんです。でもそこには作り手の熱量があって、それに感化されて人々の心が動いたんじゃないかと思うわけです。」

さらに明石氏もこれにNETFLIXの例を付け加え、「『ハウス・オブ・カード』というドラマのヒットは、”腕のある監督”や”有名俳優”といったコンテンツを面白くするためのデータという、ある種のルールの中で作り手が努力した結果」だと言っています。

こうした話を受けて、鈴木は、「ルールや成約の中でクリエイティビティを発揮するというのは、クライアントの課題を解決しながら広告を作ることと似ています。そうしたルールがあるからこそ、クリエイティビティが飛躍し、面白いものが生まれるんだと思います」と、独自の考えを述べました。

この後、ヤフーとパネリストたちが現在進行系で取り掛かっている、新しい広告プロジェクトの紹介があり、惜しまれつつもディスカッションは終わりへと向かいました。

TikTokは最新テクノロジーで”好かれる広告”に

今回のディスカッションでは”好かれる広告”というテーマに基づいて、目から鱗の様々なアイディアで好評を博しました。鈴木がお話した内容を含め、こうした特徴や法則はTikTokにも見ることができます。

例えばハッシュタグチャレンジでは、無数のクリエイター(ユーザー)達が自己表現として熱量を持って取り組むからこそ、広告であるにも関わらず高いエンゲージメント・商品認知を期待できるのです。

実際に今回のサミットに足を運んでいただいた方や、本記事をご覧いただいてTikTokに興味を持たれた方は、ぜひ問い合わせフォームからお問い合わせください。